耳鼻いんこう科専門医研修プログラム
概要
耳鼻いんこう科・頭頸部外科の専門領域における医療、福祉に関する分野の問題について、社会のニーズに応えて医の倫理にもとづき、専門医としての診療を適切に実施するとともに、学校保健や公衆衛生上の問題に対処する基本的な能力を養う。
スケジュール
月曜 | 午前 | 外来診療および病棟回診 |
午後 | 各種検査 | |
火曜 | 午前 | 外来診療および病棟回診 |
午後 | 手術参加 | |
水曜 | 午前 | 外来診療および病棟回診 |
午後 | 各種検査 | |
木曜 | 午前 | 外来診療および病棟回診 |
午後 | 手術参加 | |
金曜 | 午前 | 外来診療および病棟回診 |
午後 | 手術参加 |
一般目標
- 必要な症候学の知識に精通し、適切な問診がとれる能力を有すると共に、患者の心理を理解して問診する態度を身につける(患者の受入れ、問診)。
- 診療で行い得る検査方法や検査機器を理解し、必要にして十分な検査を行い得る能力を持つ(診断、検査)。
- 問診、症状、所見による診断ならびに鑑別診断を行う能力を持つ(鑑別診断)。
- 疾患の内容、程度を把握し、適切な専門的外来治療を行う能力を持つ(治療)。
- 必要な知識を理解し、他の医療従事者と協力して問題を解決する能力を養う(ハビリテーションリハビリテーション) 。
- 救急疾患、日常診療に伴う偶発症に対する診断能力、処理能力を身につける(救急、偶発症)。
- 主治医として耳鼻咽喉科領域の基本的臨床能力を持ち、入院患者に対して全身、局所管理を適切に実施できる。
- 耳鼻いんこう科領域の専門的検査の適応にしたがい、それを指示(依頼)、 あるいは実施し、結果を判定評価して、問題解決のために利用する。
- 耳鼻いんこう科領域の基本的手術に関する意義、原理を理解し、適応を決め、手術手技を習得し、手術前後の管理ができる。
行動目標
- 疾患の程度・内容から、外来診療、入院診療および手術の適応を定めることができる。
- 診療器械の取り扱いに精通する。
- 患者がわだかまりなく話せる雰囲気をつくることができる。
- 主訴、現病歴に応じて適切な問診ができる。
- それらに関連した家族歴、既往歴、生活歴、生活環境を系統的に聞き、記録できる。
- 問診の結果から疾患群の想定ができる。
- 全身、局所の診察を行い、所見を記載できる。
- 鑑別に要する検査法の体系化ができる。
- 検査施行前に検査の意義・必要性・方法、検査に伴う苦痛、起こりうる問題、所要時間、検査前の注意事項などについて、患者あるいは(および)家族に説明する。
また検査結果について説明し、必要な指示、指導を行う 。 - 検査を指示し、必要に応じて自ら実施し、所見を判定評価して患者(被検者)のもつ問題解決のために利用することができる。
- 患者の病態の考察と分析を行い、適切な治療計画を立てることができる。
- 患者、家族の方に対し納得のできる説明を行い、インフォームド・コンセントが得られる。
- より高度の専門分野や他科、他院との対応ができる。
- 同科あるいは他科の医師と立ち会いで診察(対診)する必要性を判断し、実行できる。
- co-medicalの指導ができ、円滑な連携を保つことができる。
- 外来で可能な事態に対処して救急処置ができ、診療に伴う偶発症にも対処できる。
- 薬剤の適正な使用および取り扱い、処方箋を書くことができる。
- 必要な与薬、処置などの治療を行い、経過を観察し、記載できる。
- 手術に関する一般的知識・技能を修得している。
- 耳鼻いんこう科領域の基本的な手術ができる。
- 基本的な全身管理が適切に行える。
- 言語障害、めまい・平衡障害、耳鳴、耳鼻咽喉・頭頸部奇形、発声障害、補聴器装用について医療としての方針を決定し、適切な助言ができる。
- 院内感染の防止について配慮し、具体的に対応できる。
- 退院の時期の判定を適切に下し、退院後の指導ができる。
- 上級医への報告、連絡、当直医への申し送り、退院時の外来あるいは関連医療機関への申し送りを確実に行うことができる。
- 紹介医に対する返答ができる。
- 正確な病歴を完成し、問題点があれば考察を加えることができる。
- 医療関係法規にのっとった適切な対応ができる(各種診断書、各種証明書、麻薬の取扱い、伝染病についての対処、廃棄物の取扱いなど)。
- 後進の指導に参加することができる。
- 必要に応じて症例の提示、報告ができる。
評価
- 自己評価 日本耳鼻咽喉科学会認定専門医制度に準じて経験症例、手技を記載し、達成度を確認する。
- 指導医による評価 目標の設定と上司からの評価、進路の相談などを行う。
目標とする専門資格
日本耳鼻咽喉科学会専門医