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脳神経外科専門医研修プログラム


救急外来にみえる脳神経疾患(くも膜下出血、脳出血、重症頭部外傷等)は、一刻を争うことがしばしばある。いかに対応するかで、患者の生命予後が大きく左右されてしまうことがある。また、2006年より、tPAの急性期脳梗塞への適応拡大により、脳梗塞患者の3時間以内の治療の重要性が、声高となり、ますます、神経救急の比重が高まっている現今である。

目標

  • 救急外来にて迅速、正確に意識レベル、神経症状を判断評価できる
  • 意識レベル:Japan Coma Scale,Glasgow Coma Scale
  • 瞳孔所見:大きさ、不同の有無と程度、対光反射
  • 麻痺の有無と程度
  • 頭蓋内圧亢進症状 等 ・・・

    脳ヘルニアを起こしている、あるいは、起こす恐れがあるか、すばやく判断予測 できるかが、患者の生死に直結する。後でしてもよい処置は(創処置、バルン 挿入、心電図等)は、後回しにして、直ちにCT検査による診断を行う。

    脳卒中の場合、迅速に血圧のコントロールが行えること。必要に応じて、鎮痛、 鎮静薬を投与する。薬の投与をするだけではいけない。必ず血圧が下がるまで測定すること。

    頭部CTの読影が確実にできる。
    特に少量のSAHや脳幹の小病変を見落とさないように!
    等吸収値の腫瘍病変等も要注意!
    そのためには正常脳のCT所見をよく理解しておく必要がある。
    頭部MRIが読影できる。
    脳血管撮影(3DCTA、カテーテル検査)ができ、読影ができる。

    脳梗塞急性期のtPA治療適応患者を見極める評価、修練をし、講習を受けて、 使用できるようにする。

    脳神経外科の上級医に臨床所見、画像所見を正確に伝え、相談ができる。
    緊急手術の適応があるか、待機ができるか、判断ができる。
    手術の準備ができる。
    症例検討会で症例呈示ができる。
    年に数回学会発表や学会参加をする。

    年次が進むことによって携わってゆく手術は、ほぼ以下のとおりです。
    慢性硬膜下血腫、脳室ドレナージ、水頭症手術、気管切開術
    急性硬膜外血腫、急性硬膜下血腫、脳挫傷
    脳腫脹著名な脳梗塞の減圧開頭術
    脳出血:皮質下出血、被殻出血、定位的脳内血腫吸引術、小脳出血
    表在性脳腫瘍
    未破裂脳動脈瘤 等 ・・・
    を、技量に応じて手術を行っていきますが、それまでに助手に数多くつき、 手術書を読んだり、手術ビデオをよく見たり、修練を重ねていってください。 脳神経外科手術は、マイクロサージェリーに加わるようになると、特別な世界となります。またバイパス手術のために、練習用の顕微鏡が外来に備えてありますので、いつでもマイクロ吻合の練習ができます。

    脳神経外科専門医は卒後7年目に受験可能です。
    その他、脳卒中、脳神経血管内治療、脊髄外科学会等の専門医があります。
    名古屋大学脳神経外科へ入局した場合、6年目頃に大学病院へ戻り、研究、臨床生活に入ることになります。大学院希望の道ももちろんあります。

    症状を患者、患者家族に、親身に分かりやすく、納得してもらえるように、根気よく、説明できることが大事です。というのは、多くが急性疾患であり、意識障害があると、患者本人より、その家族に説明を真っ先にしなければならないことが多く、家族も大変動揺しているケースが多いからです。
    それが患者との信頼関係を築いていく一歩です。

    大変なところもありますが、やり甲斐のある診療科です。
    頑張って素晴らしい脳神経外科医を目指してください。

その他

  • 当科では、できるだけわかりやすく病状や治療方針の説明をいたすよう努めています。
    また、重症患者さんや術後管理を厳重に必要とする場合は、集中治療室で管理をして行きます。さらに看護師、理学療法士と協力して、早期離床をはかっています。