簡易懸濁法を実施されている患者さんへ
簡易懸濁法とは?
お薬を経管チューブから投与する場合に、錠剤やカプセル剤をそのまま温湯(約55℃)に入れて、くずれて溶けてからお薬を経管的に投与する方法です。
簡易懸濁法の利点
- 経管栄養チューブが詰まりにくくなります。
- 配合変化の危険性が減少します。
- 投与可能薬品が増加します。
- 投与時に再確認ができます。
- 中止・変更の対応が容易になります
- 細いチューブの使用が可能になります。
- お薬代が安くなる場合があります。
- 外来での待ち時間が短くなります
温湯55℃の作り方
「ポットの熱湯:水」を「2:1」の割合で混ぜると約55℃となります。
又は、ポットを60℃設定(ミルク設定)でコップ等に注ぎ5分程度冷まします。
※厳密に55℃である必要はなく、薬剤が溶ければ問題ありません。
※温度が高すぎると薬剤の安定性に問題が生じる薬剤もあるので、高くなり過ぎないように注意して下さい。
又は、ポットを60℃設定(ミルク設定)でコップ等に注ぎ5分程度冷まします。
※厳密に55℃である必要はなく、薬剤が溶ければ問題ありません。
※温度が高すぎると薬剤の安定性に問題が生じる薬剤もあるので、高くなり過ぎないように注意して下さい。
調剤方法
シリンジ内で溶かす方法(錠剤、カプセル剤だけの時)
1.シリンジに1回分の薬剤を入れます。
2.約55℃の温湯約20mlをシリンジに吸い取ります。
3.シリンジにキャップを付けます。
4.振ります。(10回程度振って下さい)
5.10分間放置します。(この間に薬剤が溶け、温湯が体温に近い温度まで下がります)
6.再度振ります。(錠剤が残っていないことを確認します)
7.経管チューブに接続して薬剤を投与します。
8.投与後に水を適量吸い取り、チューブを洗い流します。
薬杯で溶かす方法
1.薬杯に1回分の薬剤を入れます。
2.約55℃の温湯約20mlを薬杯に入れ、かき混ぜます。
3.10分間放置します。(この間に薬剤が溶け、温湯は体温に近い温度まで下がります)
4.シリンジに吸い取り、振ります。(溶けていることを確認します)
5.経管チューブに接続して薬剤を投与します。
6.投与後に水を適量吸い取り、チューブを洗い流します。